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企業の経営戦略において、重要なファクターである“コンプライアンス”。コンプライアンス経営の成否は自社の存続にも関わるため、さまざまな取り組みを行っている企業も多いと思います。 その一方で、「自社が行うべき...
世界規模で社会が激しく変化し、変化のスピードも加速しているいま、グローバルで事業を展開している企業にとって、現地の法規制や摘発に関する情報をいち早く手に入れることは不可欠です。 さらに、国によって異なる法規制やルールへの個別対応だけでなく...
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企業の経営戦略において、重要なファクターである“コンプライアンス”。コンプライアンス経営の成否は自社の存続にも関わるため、さまざまな取り組みを行っている企業も多いと思います。
その一方で、「自社が行うべき、適切なコンプライアンス対策がわからない」「従業員向けの教育や研修を実施しても、なかなかコンプライアンス意識が浸透しない」といった課題もよく耳にするのが現状です。
また、事業を行っている国・エリアなどによって異なる法規制やルールへの対応などに悩みを持つ企業も少なくないでしょう。
どのように、“自社に合ったコンプライアンス対策”を行えばいいのか――? そのヒントを探るために、シャープ株式会社の法務部統轄部長・山崎理志氏に、当社が開発したコンプライアンス分析ツール「ASONEコンプライアンス・サーベイ」を活用したコンプライアンス対策の取り組みなどについて伺いました。皆さまの課題解決のヒントになりましたら幸いです。
プロフィール
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シャープ株式会社 1991年、シャープ株式会社に入社。電子部品事業本部(当時)を経て、1996年8月、法務部門に配属。契約関連業務を中心に、イタリアでの合弁会社設立、液晶子会社の株式売却、米国・韓国の大手企業からの出資受入れ、鴻海との資本提携などを担当。 |
従業員4万3000人の組織で、リスクがある部分を“見える化”したい
――“リスクの見える化・数値化の1つの方法”として「ASONEコンプライアンス・サーベイ」をご導入いただいたということですが、そもそも御社にはどのような課題がおありでしたか?
当社がコンプライアンスに関する取り組みを行ううえで、グローバルで約4万3000人いる従業員に、関連する法律を守ってもらう必要があります。そのためにルール化やトレーニング、監査など行っていましたが、4万3000人全員に対して同じ研修を実施しても“響かない”人のほうが多いです。
コンプライアンスのリスクというものは、全員一律に同じリスクがあるわけではなく、おそらくひとによって異なるはずです。そして、そのリスクをピンポイントで抑えることが、もっとも効果的・効率的だと思います。
しかし、「自社のどこにリスクがあるのか」ということがわからず、全従業員共通の取り組みになってしまっていたので、「リスクがある部分を見える化できないか」という課題意識がありました。
内在リスクを把握することで、適切な施策を行えるメリット
――御社のような大規模な企業様の場合、「外在リスクだけでなく、内在リスクをどのように見える化・数値化させていくか」ということは簡単ではないと思いますが、企業にとって内在リスクの把握は非常に重要だと考えています。そういった点も踏まえて、「ASONEコンプライアンス・サーベイ」をご導入いただく決め手になったポイントを教えていただけますか。
いままでは、企業が抱える内在リスクを見える化するサービスはなかったと思います。そういったなかで「ASONEコンプライアンス・サーベイ」を知って、闇に一筋の光明を見たように感じました。
2023年5月にリリースされたばかりということで、まだ発展途中ではあると思いますが、「どの部分のリスクが高くて、どこが低いのか」「そのリスクが、教育の問題なのか、意識の問題なのか」ということがある程度わかる点が決め手の一つです。
いままではそういったことがまったくわからず、「誰に対して、どのような対応を行えばいいのか」もわからなかったので、企業にとってとてもありがたいと思います。
――おっしゃる通り、適切な対象の方に適切な施策を行うのはとてもむずかしいと思います。
当社であれば、4万3000人全員ではなくても、対策を行うべき従業員をたとえば1万人にでも絞ることができれば、より適した施策内容を実施できるはずです。
また、以前は営業部門や生産部門などをひとまとめにして施策を行っていましたが、職種や地域などによる傾向や問題がわかるだけで、施策を考える私たちのアプローチもまったく変わってきます。
そのように施策をカスタマイズしやすくなる点も、非常に大きかったですね。
ピンポイントなコンプライアンス施策とサーベイの継続が重要
――当社は、以前から企業様に「コンプライアンスについて見える化・数値化してほしい。そうしないと適切な施策が打てないし、PDCAが回らないと予算も出ない」というお声をいただいていました。そういった問題を解決して、社内でのコンプライアンスに関するステータスを上げていくために生まれたのが、「ASONEコンプライアンス・サーベイ」です。これからもご利用いただくうえでの計画やビジョンなどを教えてください。
「ASONEコンプライアンス・サーベイ」を使うことで、リスクの可能性がある地域や拠点、リスクの種類なども見えてきますので、リスクが高いところに対してそれぞれピンポイントなコンプライアンス施策を行っていこうと考えています。
そして、いまお話にあった見える化・数値化に関して、サーベイを1度実施して終わりではなく、毎年行うことが大切だと思っています。
それによって、各拠点での施策による効果・変化がわかりますし、シャープグループ全体としての効果も数値として出ますから、継続的に実施してグループ全体を良い方向に進めていきたいと思います。
――今後に向けて、「ASONEコンプライアンス・サーベイ」に対するご期待などはございますか?
現状では、まだまだ発展の余地があると思っています。もっと細かいリスクの種類や情報が出てくればいいと思いますし、たとえばAIなどを活用して「こういう回答をする人は、問題を起こす可能性がある」といった傾向などもアラートしてもらえるとありがたいです。
これからサービス展開を継続していくなかで蓄積データが増えれば、さまざまなことが見えてくると思いますので、もっともっと良いものにしていっていただきたいですね。
――ありがとうございます。リリース間もない現状ではサーベイの集計と分析の機能が中心ですが、第三者的に施策の提言も行っておりますので、それらに対してご意見をいただくことでさらに成長させていきたいと考えています。本日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
シャープ株式会社 法務部 統轄部長 山崎 理志 氏
レクシスネクシス・ジャパン株式会社 Legal & Professional シニアアカウントマネージャー 福永 覚 (インタビュアー)
高度なコンプライアンス対策で、新たなリスクマネジメント「ASONE」
レクシスネクシスでは、法務コンプライアンスの様々な課題を解決する為のソリューション、「ASONE」を提供しております。ASONEは以下の複数のモジュールで構成されており、企業コンプライアンスの活用シーンに合わせてご利用いただけます。
・網羅的に法規制情報を収録したデータベース / アラート配信:「ASONE法政策情報」
・法改正に連動した社内規程管理を実現:「ASONE業務規程コネクト」
・業種別1,200以上のチェックシートを収録:「ASONEワークフロー」
・コンプライアンス・レベルを診断:「ASONEコンプライアンス・サーベイ」
・個別のリスクに対応:「ASONEコンサルティング」